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2010年9月17日 (金)

ベース接地回路の入力抵抗

ベース接地回路の入力抵抗hibは、およそ hib=VT/IE  VT:熱電圧、≒26mV IE:エミッタ電流で与えられる。IE=1mAならhib=26Ωとかなり低い。hibも自分で計算すべきパラメータである。

高周波を扱わない限り、ベース接地回路は特定の回路形式にしか使われない。

ベース接地回路はエミッタを入力、ベースを基準電位、コレクタが出力となる。

エミッタ接地回路の高周波特性を制約するC-B容量Cobが、低インピーダンスのベース電位で無効になるので、高周波特性はエミッタ接地回路より2桁程度高速である。

エミッタが入力なので、コレクタ電流はエミッタ電流と等しく、電流増幅率はほぼ1である。

ベース接地回路はアーリー効果によるコレクタ電流の変化が少ないので、エミッタ接地回路と組み合わせウィルソン電流ミラー回路を構成すると、良好な定電流回路回路となる。

ベース接地回路の各hパラメータは

hfb=-α α:hFE/(hFE+1)

hrb≒10^-4

hob=IC/(VA・hFE) VA:アーリー電圧

と見積もることができる。

低周波回路では、耐電圧の低いトランジスタと組み合わせ、高電圧を扱えるようにすることもできる。

ベース接地回路では、Cobに比べ扱う周波数においてベース接地点が十分低インピーダンスになるようにベースの接続点をバイパスコンデンサを適当な値にして安定にする必要がある。

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電子回路」カテゴリの記事

コメント

この記事、期待していました。
最近は中出力の高周波トランジスタ(リード品)が入手難なため、オーディオトランジスタをベース接地にして実験に使っています。高い周波数までゲインをほぼ一定にできるのが特に気に入っています。これからもベース接地の記事をよろしくお願いいたします。

山山羊さん おはようございます。

リード線つきトランジスタだと帯域を広げるのは結構大変ですね。
私はセンサ回路や電源をおもにやっていましたので、ベース接地回路は電源電圧影響の低減などの目的で使うことが多かったので、FM帯まで基板上で扱う機会はあまりありませんでした。
もっと高周波になるとSパラメータでの設計になるようです。
最近はチップ部品が多くなり、試作がやりにくくなりました。

コメントにお返事までいただいて恐縮です。
私が対象にしているのは主に100MHz以下なためリード部品でもさほど問題はありません。もっともこの程度の周波数でもSパラメータには助けられています。逆に直流や超低周波と聞くとかなりしり込みをしてしまいます。
チップ部品が主流となって高周波特性的にはありがたいのですが、ラジオ少年が育たないのではないかと危惧している一人でもあります。

山山羊さま こんばんは

チップ部品になると、部品の入手も難しいしエッチング基板を作らざるを得ませんね。秋葉原の部品街の店主も老齢化が進行しているみたいで、自分一代で終わりと言っているお店も沢山あります。
いまは、PCの時代かも知れませんが、アナログはいつまでも基礎技術と思っています。

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