電子部品の標準化
個人でも企業でも電子部品の標準化は避けて通れない。規模の差異はあるが、入手性とストックしておける電子部品の種類数には限界がある。
抵抗だけでも、0.1Ωから1GΩの範囲を1桁6~12種類の値を揃えるとなると100種類前後となる。抵抗の品種と定格電力は種々あるから、さらに規模が膨れ上がる。
アナログエンジニアは、低抵抗では主に巻き線抵抗を、もう少し高い値の抵抗では酸化金属皮膜抵抗の1~3W品、100Ωから300kΩまでは金属皮膜抵抗の1/4W1%精度品を良く使う。1~100kΩではE12系列で保有している。高抵抗は1品種でまばらに抵抗値を用意している。
その他、区切りの良い数値は、金属箔抵抗も準備している。
コンデンサは容量に応じて、10pFから10000μFまでを種々の品種のコンデンサでE3系列で用意している。もちろん、電圧定格、精度は良く使う仕様のもののみに限定している。
半導体になるともっと事情は複雑だが、小信号用、パワトラ、パワーFETなど数種類が常備。
OPアンプは汎用品と高精度品それにJ-FETトップのものと高速品を選んでいる。
設計の基本はあるものを使うという方針だが、どうしても性能上必要であれば秋葉原かインターネット購買となる。
常備部品の種類、定格、揃える系列はその個人、企業の得意分野にリンクしているので、新人は、常備部品の特徴をまず把握することが先決である。設計上どうしても必要なキーとなる素子を使いたいときには、手間を厭わず最適なものを入手する。
当たり前のことだが、このことを実践するにはそれなりの知識と技術力が必要となる。
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