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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2010年10月27日 (水)

回路屋の育ち方20

一つの回路を最も長く扱ったのは、産業用のあるセンサ回路である。足かけ5年くらいやった。その理由はセンサの性能が時間とともに改良されて、回路側も進歩させる必要があったからである。

信号源であるセンサ仕様が変われば、その信号処理回路もまた変化していく。

私が扱ったのはピエゾ抵抗効果を利用した圧力センサであるが、数100気圧から数Paの圧力範囲をカバーするシリーズ製品でもあった。

たとえば、センサの信号レベルは当初のもくろみから大きく低下し結果的に1/100までの低レベルとなった。

1mVの信号を0.1%レベルの精度で増幅することは、低ドリフトオペアンプがなかった時代には苦しかった。そこで考えたのは、マイクロパワーオペアンプのドリフトのペアを作る手法であった。

計測増幅器類似の回路ではオペアンプのオフセットドリフトの差が出力誤差に効いてくる。したがって、ドリフトの等しいペアを組めば、2桁近く改善できるのである。しかし、大幅な改善を行うには、温度ドリフトレートの非線形性まで合わせる必要があった。温度に対する1次項を消去すれば2次項が残る。幸い、2次項が大きなものの出現率が少なかったので3温度点の実測値を元にペア組を行った。30年前の品種で0.1μV/℃レベルを確保できたと考えている。

産業用の特殊な分野であったため、他社の回路特許回避も大きな課題であった。

開発期間が長かったため、センサ特性の先取りと市場で必要な機能をほとんど搭載できたこともあって20年近くの製品寿命となった。

アナログ回路は特にセンサ関連では、基本性能を支配する。センサはアナログ回路と一体である。そして、新しい回路素子が出現するまで、その基本回路は生き残る。

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