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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2010年10月28日 (木)

積分器とヒステリシスコンパレータ

オペアンプによる反転積分器と非反転ヒステリシスコンパレータを用い、それぞれの出力を相手の入力とするループを作ると三角波発振回路を構成できる。きれいな三角波が得られる。

非反転コンパレータは反転増幅器の+、-入力端子を入れ替えた形をしており、上側スレショールドの位置VTHと下側スレショールドVTLの位置はオペアンプの実力最大出力電圧と抵抗比で決まる。

積分器の入力が正なら、積分器の出力は負側に線形に変化していく。出力がVTLに達するとコンパレータ出力は正となり、今度は線形に積分器は正方向に変化していく。積分器出力が上側スレショールドに達すると、コンパレータの出力が短い時間で正に変化する。この繰り返しで発振する。

発振周期は積分器がVTLからVTHまで変化する時間の2倍で、2(VTH-VTL)/CRである。

この回路はコンパレータの計算上のスレショールドがオペアンプの最大振幅より狭ければ動作する。発振周波数の上限は主にコンパレータのスリューレートと振幅で決まる。

汎用オペアンプでも数KHz程度以下では再現性良く製作でき、回路規模も小さいので、学生実験にも向く。

弛緩発振器の一種であるが、積分器出力から得られる三角波とコンパレータ出力から得られる方形波は低インピーダンスなので、出力の観測もやさしい。

アナログエンジニアはこの回路が好きであるが、実践ではあまり使わない。その理由はSW電源などのPWMの元発振器として使うには高速のコンパレータ回路が必要なためである。もっと電力が大きく変調周波数が低い用途であれば実用発振回路として有用であろう。

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