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  • 単独著
    アナログ電子回路設計入門 (1994.12)、コロナ社: 実践アナログ回路設計・解析入門 (2005.1)、日刊工業: オペアンプ基礎回路再入門 (2005.7)、日刊工業: ダイオード・トランジスタ回路入門 (2005.12)、日刊工業: スイッチングコンバータ回路入門 (2006.9)、日刊工業: これならわかるアナログ電子回路基礎技術 (2007.6)

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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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新刊

  • 岡山 努: アナログ電子回路の基礎と入門!これ1冊

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2010年10月 6日 (水)

実用回路

実用化されているアナログ回路図が記載されている入門書籍が少なからずあるが、記載された範囲では簡単にはその回路の意味を十分できないのが通例である。

その理由はいくつかある。

実回路の情報は各企業の財産であるから、重要な部品の情報を秘匿するのが普通である。したがって、実回路が記載されていても相応の時間をかけ、逆解析しながら秘匿された部分を補わない限りその回路の意味はわからない。

アナログエンジニアは特許で守られた場合しか、回路の本質部を開示することはない。開示することはできない。

アナログ回路は開発に数ヶ月~数年かかる。企業にとって貴重な財産である。その成果が回路図にほとんど記載されるが公開用回路図では一部をブラックボックス化する。

実用回路図の定性的説明付き、定数入りの図があっても、欠落した情報を補完しシミュレーションするなどの積極的努力をしなければ、実回路を理解したことにはならない。

社内伝承用の資料では、もちろんもっと詳細な検討過程を残すが、それでもなかなか回路のポイントは伝わらない。

書物や文献の実回路は、一般の読者には珍重されることが多いが、詳細に解析し性能予測まで行わないと、自己の設計能力の向上には役に立たないだろう。

次善の策として、簡単な仮想課題に対し、その設計過程を示すことまではできる。回路規模が大きいと限られた紙面では十分な説明ができないのである。

実回路例は、少なくともその回路の開発に掛かった時間の数10分の1程度の時間を掛けないと意味がない。そして、入門レベルをはるかに超える読者の実力がないと、参考にすらならないのが現状である。

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