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2010年11月24日 (水)

コンデンサの選択

帯域が数100kHz以下の電子回路では主にC、Rで主要な特性が決まるように設計される。抵抗Rに比べ、コンデンサCは種類が多いが理想的ではなく、Cの種類と製作可能容量などを考慮して選択する。

許容誤差の少ない品種では温度係数も小さい必要があるので、選択枝は少ない。

許容差1%以下、温度係数100ppmなら、温度補償型セラミックコンデンサや、やや特殊であるがシルバードマイカコンデンサなどがある。容量製作可能範囲が狭いので、Cを優先的に選択し他の回路部分は選択可能なCに合わせて定数を決定する。

積分回路や積分形A/D変換などに使われるCでは誘電体吸収の少ないことが最も重要で、誘電体吸収が大きいと、過去の電圧履歴を回路がもつことになる。誘電体吸収の最も少ないコンデンサにはフィルムコンデンサなどの一部に限られる。その電極構成も箔電極か蒸着電極かにも依存する。

1μFを超える容量が欲しいなら、有極性コンデンサ、具体的には電解コンデンサ類が主な選択肢となる。フィルムコンデンサではサイズが過大になりすぎる。しかし、例えばアルミ電解コンデンサなら、精密な許容差は全く期待できない。アルミ電解コンデンサでは、-0、+100%などという許容差も普通にあるのだ。逆にアルミ電解コンデンサの1μF未満の小容量品は、電解液の絶対量が少ないので寿命の問題が出やすい。

ファラッド単位のコンデンサになれば、電気2重層コンデンサが電子回路では選択枝になるが、単位セルの耐電圧が少ないので、高耐圧、大容量のものは入手しにくい。

いくつかのコンデンサの選択の実情を述べたが、コンデンサの選択にはいくつもの要因を考慮しなければならない。

製作可能容量範囲、極性の有無、許容差、耐電圧、電流定格、温度特性、寿命、故障モード、温度特性など多岐にわたる項目の中で、何を優先すべきかが、コンデンサの選択にはつきものである。

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