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2010年12月17日 (金)

可変抵抗器

可変抵抗器の使い方と周辺回路の定数は、回路設計者の技量を強く反映する。調整範囲が必要十分か、設定分解能は十分か、設定の環境安定性は確保されているか、などいくつかの課題がある。

可変抵抗器は通常、1,2,5ピッチで製作範囲も固定抵抗に比べて狭いし、許容差(抵抗誤差)も大きい。

可変機構をもっているので、一般の固定抵抗より信頼性は高くならない。

よくある設計不良は、分解能不足に起因する調整困難である。可変抵抗のわずかな動きで調整点の前後で、調整時にモニタしている電圧等が不連続に変化し、目標値に調整できない事例は数多くある。

可変抵抗を回路に使用する際には、設定分解能などの操作性を把握しておかなければならない。これが案外なされていない。有効回転角は200-300度程度であり、小型の可変抵抗なら手動での設定性は1度程度であろう。

多回転トリマなどでは、設定性は向上するが、その分温度係数や設定値の安定性に留意する必要が生じる。

可変抵抗の温度係数が高いときや得られる全抵抗値が高すぎる場合には、可変抵抗に良質の固定抵抗を並列接続することで改善できる場合もある。

可変抵抗を挿入する回路位置によっては、調整感度がVR位置に依存して大きく変化する場合もあり、VR位置のいくつかの点で設定性のチェックも欠かせない。

最近では、電子VRと称する多数の分圧点からタップを出し、アナログSWで選択する部品も出現しているが、1/256程度の分解能しかふつうもたない。

可変抵抗の適切な使い方を実現するには、希望する調整項目に関連するばらつきの範囲と希望する設定分解能の把握が欠かせない。すなわち、通常の解析より少し丁寧な設計計算が欠かせないのである。

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