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2010年12月20日 (月)

接点とスイッチ

電子回路装置にはユニット交換のためのコネクタが必要だ。またユニット内にも、回路を切り替えるためのメカニカルスイッチを備える場合がある。最近では、回路内の切り替えは半導体SWが使われるケースも増えているが、いまでもメカニカルSWも重要な部品である。

メカニカルSWの機械的寿命は例えば数億回などと公称しているが、実際に電流を流した時にどうなるかは使い方次第である。

メカニカルSWは、短絡故障と開放故障のいずれもあり得る。概して電流が多く負荷が誘導性の場合には、接点金属の移行や溶着による短絡故障の確率が増える。信号電圧が数V以下の場合には、酸化膜や絶縁膜ができ接触不良=開放故障が起こりやすい。

貴金属接点、例えばAu系合金なら微小電圧を切り替えることができるが、コスト低減で金メッキ厚が薄いと摩耗が問題になる。異物の挟み込みも想定して、接触の前後に接点がわずかに動くように工夫された接触部もある。

コネクタは接点の集合体であるが、その挿抜回数に依存し接点材料とコネクタの接触子の圧力が異なる。想定される挿抜回数が少なければ、卑金属接点でも接触圧を高めて十分な信頼性が得られる。

大電流がながれる直流回路のスイッチの選択には注意が必要である。多くの回路設計者は接点の性質を理解していない。カタログの数値を鵜呑みにするだけでは信頼性の高い機器は設計できない。

挿抜できるコネクタは複数使われることも多い。誤挿入を防ぐため敢えて形状の異なるコネクタを使用したり、誤挿入防止用のキーを装着する場合もある。

最近では活線で基板を挿抜する場合もある。このような場合には、信号・電源・出力などが接続、開放されるタイミングがずれるので、その間に起きる現象に十分配慮する必要がある。

単にSWやコネクタといえども、さまざまな工夫を凝らしているのだ。

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