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2010年12月 7日 (火)

フライバックコンバータ

絶縁形DC-DCコンバータには主スイッチのON期間中にエネルギーを蓄積し、OFF期間中に2次側にエネルギーを伝達するフライバック形がある。

基本回路の一つは、1次電源Viに接続されたトランスの1次側をスイッチングし、逆巻きの2次コイルの出力を半波整流して出力Voを得る回路方式である。一般的には、蓄積エネルギーを1サイクルで全部放出するように定数設計がなされる。

定格出力に対し巻き線比(N1/N2)は、数分の1に設計される。主SWのオン期間Tonには、1次電流は時間とともに漸増し、その終期には、電流はI1=V1Ton/L1となり、蓄積エネルギーはP=V1^2・Ton^2/(2L1)となる。このエネルギーPがOFF期間中に2次側に放出される。

トランスは1次インダクタL1を確定させなければならないので、ギャップ付きコアを使い1次巻き数を調整して、所望のインダクタンスL1を得る。2次側は1次側と密結合になるように巻装する。2次側の巻き数を少なくできるので、高昇圧比の場合に自己共振周波数を上げることができる。励磁エネルギーは2次側に放出されるので、基本的にはトランスのリセット動作のための付加回路を要しない。

10数Vの1次電源から1段で1000Vを超える電圧まで昇圧でき、光電子増倍管電源などに用いられる。しかし、ON-ON形:フォワード形に比べトランスが大きくなるので、大容量品には向かない。

回路をプッシュプル形にして、ダイオードを付加すれば、全波形のフライバックコンバータも構成でき、チャージポンプ式の多段昇圧回路との併用も可能である。

高昇圧比のパルストランスで高性能品を作るのは、いつも難しい。トレードオフとなる要因が多いうえ、限られたスペースの中できちんと絶縁しなければならないからである。

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