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2011年1月27日 (木)

基礎中の基礎

工学の基礎は高校物理にあるとアナログエンジニアは考えている。多くの基礎的概念が高校物理で学ばれるからである。

しかし、高校物理をきちんと理解して応用も効く学生は少数派であろう。高校物理は質点の力学に始まり、終わりの方で電磁気や量子物理を足早に学ぶのが通例であろう。ところが、多くの高校生は力学半ばで、物理をあきらめてしまう。

その結果、電気系学科を選択したにも拘わらず、電磁気が苦手な大学生が多く存在する。そして、補修や追試を重ねて甘い試験や過去問対策により単位取得して行く例も多い。

電気・電子では、直流回路解析が最初の一歩である。そこで必要なのは、オームの法則とキルヒホッフの法則である。

オームの法則は電池と抵抗の組み合わせに対して定義されているわけではない。抵抗の両端電位Vと電流Iの間にV=RIの関係が成立するが、ポテンシャル量であるVと流れIの向きを逆方向にとった時に成立する式である。そして、係数Rは正値しか取らない。常に、エネルギーを消費する。オームの法則において電圧と電流の向きを正しく理解できているかは、複数の電源をもつ抵抗回路を文字係数のまま解かせれば、すぐ判明する。キルヒホッフの法則を使うとき、未知の電流と電圧の向きを同方向に取らざるを得ないケースが出てくるからである。

次の段階では、jωLや1/jωCを含む交流問題である。複素数が扱えなければ、手に負えない。jωを含む演算は、ラプラス変換または演算子法の素養があればより深く理解できよう。jωで解いた計算結果は正弦波信号に対する定常解となる。

高校物理を入試の必須科目としない工学部/理工学部は信用できない。機械工学にせよ、電気にせよ、工学では高校物理の技量、概念を前提にしなければ、大学教育レベルでの講義はほとんど成り立たないだろう。

高校物理を学んでいなければ、ブランクがある分、たぶん中学理科から説き起こす必要が生じるだろう。人生にそこまでの無駄は許されない。世の中の、科学技術の変化は激しいが、そのベースとなるのは高校物理であろう。1年で学ぶには重い学科であることは確かだが・・・・

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