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  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

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2011年2月 1日 (火)

アナログ回路の手解析

アナログ回路の手解析は、回路設計には不可欠のものだろう。詳細分野により対象とする項目は若干異なるだろうが、基本は大局から詳細へと手解析をすすめる。

最初の解析はOPアンプ回路なら、オフセット電圧とバイアス電流を無視した、いわゆる理想OPアンプモデルを使い、入出力関係を求める作業だろう。類似回路があれば、それを手本にして、結果を予測しながら式を整理して行く。

つぎに理想的な抵抗比でない場合の検討を行う。大きな引き算をしていなければ、素子感度は大きくならないが、期待する性能に対し、どの程度の抵抗精度を必要とするかのチェックは習熟過程では必須だろう。

オフセットやバイアス電流の影響を考慮して解けば、OPアンプに必要な性能が判り、その選択に役立つ。この際、同時にいくつかの要因を入れて解くと結果式の評価・整理が複雑になるので、1個づつ要因を入れて理想式との比較の上整理するのが破綻を来さないアナログエンジニア流の解析手順である。

周波数特性、ダイナミックレンジ、温度特性なども解析課題である。

初めて出会うあるいは考えた回路の検討には時間がかかる。最初に言葉で表現した回路動作が、解析で使うモデルで反映できるとは限らない。そんなとき、役立つのが回路シミュレータである。シミュレータで動作してくれれば、解析すべき要因やおよその解析対象の関数系がわかる。

異常時の解析は1段と難度が増すのは常である。そもそも、対象回路にとって何が厳しい異常時かを把握するのが案外難しいのだ。

しかし、手解析に習熟すると、回路の電圧が、電流が見えてくるような気がするものだ。逆に公式丸暗記の回路ライブラリを自分の頭にインプットしておいてもあまり役に立たないだろう。

手解析は時間がかかる。人によりできる解析レベルも大きく異なるが、それでも手解析で得た見通しは貴重なノウハウとなる。

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