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2011年2月14日 (月)

ゼロ点とスパン

伝送器と呼ばれる産業用の計測器では、出力信号の0%点に対応する被測定量の値は「ゼロ点」、出力信号の100%変化を与える被測定量を「スパン」と呼んでいる。

「ゼロ点」は普通測定量の0%に相当するが、ゼロ点を移動させる機能(ゼロ点遷移)を普通備えているので、必ずしもゼロ点=0%ではない。

この呼び方は差圧/圧力伝送器では普通に使われているが、一般の計測器では少しなじみが少ないだろう。

工業計測では、4-20mADCの電流信号が広く使われている。電流信号でオフセット付きだと、片電源で0%を確実に出力でき、かつ、途中の線路抵抗の影響を受けないメリットがある。

250Ωの抵抗で終端すれば、1-5Vの電圧信号になる。伝送信号にオフセットをもたせているので、基本的に単電源で動作でき、受信した信号もそのままで負の値を扱うことができる。

信号形態が0電流までしか扱えない場合を考えれば、オフセットを付けることの意味がはっきりする。この場合は、無信号と0出力の区別がつかなくなり、校正や伝送路の異常と区別つかなくなる。

差圧/圧力伝送器で扱う圧力範囲は2000気圧から100Paスパン程度まで、かなり広範囲にわたる。スパンは圧力レンジにも依存するが、100を超える可変範囲の製品も存在する。

圧力差で計測できる項目には、比重、液面、界面などもあり、この場合には、圧力ベースで考えると、大きなオフセットのある圧力計測になるが、読みやすく上記の目盛にすることができるのが特徴である。

他の分野でも、出力がオフセット付きのものや、電源電圧比例のゼロ、スパンをもつ信号形態も珍しくはない。

使われ方と分野の伝統的信号形態ともいえよう。そして、その信号出力形態は深く計測器内部の信号処理にもかかわっている。

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