正負電源の保護
複数の電源を使用する場合、負荷短絡などの不慮のトラブルで連鎖故障しない工夫を行うことが好ましい。
±電源を共通接地で使用している場合には、電源・接地間に2つの逆ダイオードを挿入して電源の出力コンデンサにかかる逆電圧を防止する。
オペアンプ回路などでは、オペアンプ自体で正負電源の投入順序が異なっても、まず異常動作しないが、複数の電源を使用する回路では十分検証しておく必要がある。
電子回路では、強電回路と異なり、制御電源の投入順序、かい離順序を意識するすることは少ないが、それでも電源投入の順序が問題になる回路も存在する。
特に、電源保護回路にインバータを使っている場合は問題になりやすい。そこで、アナログエンジニアはこのような回路を個別部品で組み、電源投入順序に依存せず期待する動作が行われることを確認することもある。個別部品で組むのは、細かい動作を自分自身で規定できるように設計できるからだ。
何気なく使う複数電源システムでは、一系統の電源短絡で連鎖故障を生じないか、電源投入時の過渡的な誤動作は大丈夫かなど、検討・確認事項が多く増える。
電子回路ではふつう電源シーケンスを組むことは少ないが、それでも先入れ、後OFFなどを確実にする回路を設けることもある。
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