理系のお仕事
優秀なぎ技術者・研究者の減少が叫ばれてから久しい。理系を志す若者も減少している。
しかし、継続的な自己研鑽を必要とする理系職業は果たしてその努力は報われているのだろうか。
私は必ずしもそうは感じていない。世の中は文系人間あるいは技術を放棄した人間が組織を形成している側面もある。
理系の仕事を職業とするからには、自分の専門分野に否定的な視点の言及をすることは自殺的行為となりえる。技術者倫理が喧伝されて久しいが、管理職倫理に類する視点は聞いたことがない。技術者倫理以前の問題として組織倫理があってしかるべきだ。
研究者なら論文:それも数が物を言う。設計者なら特許であろうが、その質はあまり問われない。職務発明に対する報償も不十分だろう。理系的に生きるにはそれなりの覚悟がいる。
世の中は文系的人間の世界、とくに今の日本はそうだろう。
理系のお仕事で、技術の伝承に力を入れても個人的なメリットは殆どない。後続を育てることに対価が殆どないのだ。アナログエンジニアはその意味でおめでたい人間かも知れない。
理科離れを嘆く以前に、理系人間の待遇と地位を振り返って見るべきだ。理系人間が理系であることを捨てなければ、いつまでも使い捨ての駒、便利屋として扱われる。
そこに根本的な理系離れの原因があるように思う。
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