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2011年8月25日 (木)

懐かしのメタルキャン半導体

今では極特殊用途にしか使われないが、昔は半導体といえばガラス封止かメタルキャン封止の部品が普通だった。

メタルキャンのパッケージは個人でも簡単に開封できる。アナログエンジニアはその頃トランジスタやICを開封し、内部のパターンをしばしば観察した。

OPアンプの初段が丸いエミッタパターンのものも存在した。これはエミッタ周長を最少にしてノイズレベルを下げるための方策だ。OPアンプパターンを全解読したことも一度ある。

集積回路の本にある様々なテクニックがつかわれており、バイアス回路にはピンチ抵抗も確認できた。ピンチ抵抗は性能の悪いJ-FETのようなもので、多少の定電流性がある。

多くのOPアンプの静止消費電流は電源電圧比例よりも穏やかである。上下のカレントミラー回路の電流を単純抵抗よりピンチ抵抗は変化を抑制できるからだ。

パッケージの割に過負荷に強いトランジスタが存在した。長らく愛用したが、Pcの割にチップサイズが非常に大きかった。5mm□前後あったと思う。性能はいまいちだが、実使用での信頼性は高かった。

今では樹脂封止なので、一般の方は半導体素子のチップを見ることはまずできない。

しかし、メタルキャンICは今でも超微小電流を扱うICなどにも細々と使われている。貴重な存在である。

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電子回路」カテゴリの記事

コメント

メタルキャンは懐かしい。最近はほとんど見たことがない。確か、メタルキャンは湿気が内部に入らないので信頼性が高いとか聞いた。オペアンプ等はこれを一から設計できる人は少なく、設計できる人が退職するたびに新しいメーカから発表されるなんて噂があった。アナログはノウハウの塊だから、設計できる人がどうしても少なくなる。ロジックICでも昔は設計の自由度が高く、トランジスタの大きさがばらばら。大きなトランジスタの隣に小さいトランジスタがあると、干渉があってうまく動作しない。そこで、長年設計に携わった人が最適設計をする。今はトランジスタはほぼ同サイズで、しかも配線パターンはコンピュータの設計。しかも回路図入力ではなく、言語による設計。だから、誰でも設計ができる。時代は変わった。

非国民さん おはようございます。
確かに時代は変わった。現在の大部分のデジタル回路設計はプログラミングに近い。本当に回路設計なの?という感じです。
しかし、私は物理出身の精密アナログ屋。アナログ回路は装置の基本性能を決める。デジタルは芸をさせる。
私の分野は、かなり解析が可能なので事前の定量的検討が可能ですが、それでも、ノウハウ部分がかなり残る。そこは、個人技の世界だ。

5513さん、デジタルは芸をさせるとはうまい表現ですね。

非国民さん、自嘲的にはアナログ=アナクロ、デジタル=ドジタルという表現もありますよ。

大学のとき教授が「アナログ・・・」という題名で本を出版社に印刷してもらったら「アナグロ・・・」となっていて研究室の学生全員が笑ってました。

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