複合回路設計ミス
よく見てもその回路構成や設計思想が判らない回路も数多く存在する。
この手の回路は、複数の問題点を抱えている場合や、経験則で特性を悪くする要素を他の手法で対策を繰り返した結果のものが多い。
失敗開発も同様だ。単純に一つの問題を解決すれば良いものではない。同時に的確な複数の要因にメスを入れなければ成功はおぼつかない。
アナログエンジニアの問題解決能力の源泉は、課題を解決するために複数の手を同時に打てることによることが多い。
また、複数の専門分野の学際的な部分も問題のおき易い箇所である。
物理出身の私は、学際的な事項も扱えるので、長年、失敗開発の再構築や、失敗の許されない開発経験で、自分が不合理と感じる部分、データに解決のヒントが隠されている場合も発見できるのである。
組織依存型の失敗の再構築、修正は難しい。その理由は、どこかに錯誤があり、それを組織が守っているから、確実な検証を判り易く短時間で多くのメンバーを納得させる必要があるからだ。しかも、的確な情報は少なく、玉石混合の情報のなかから真実を示唆する情報を選ぶ感覚が不可欠だ。
技術指導は前段階が難しい。これは相手が自分を評価できない点にある。不安に駆られてできない条件を提示されることも普通だ。
このような出来事は昨今の原発関連の話題にもよく見かける。運転に必要な情報やプラントの設計思想の常識を無視したデータは後で事故隠しが露見する。
組織の名称を変えて、管轄部署を変えてもその構成員は本質的に1世代では変わらないことを意識して、エネルギー問題を考えることも必要だろう。
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