包丁
今使っている包丁は、結婚して新居を構えた時買った包丁筈だ。
当時の月給の一割ほどの価格と記憶しているが、定かではない。日本製、洋包丁、材質はスエーデン製のステンレス鋼だ。
切れ味が良く、また研ぎやすい材質で、包丁研ぎを担当するアナログエンジニアとしてはバランスの取れた包丁だ。
昔は、親戚の家で近所の家の包丁まで研いだ経験がある。
多くはなまくら包丁で持参の砥石ですぐ研げる。もちろん、刃の手入れが悪いので大幅な整形も必要だが、そのような代物は荒砥(金剛砥)で簡単に作業できる。
厄介なのは、超硬質の手入れのしていない包丁だ。金剛砥が上質のものでないと砥石が負けてしまう。
35年もののわが家の包丁、自分の思い入れがある。
切れない刃物ほど危険なものはない。そして切れ味を維持するには、バランスのとれた材料であることも重要だ。
わたしは頑張ればカンナの刃も研げる。
切れ味と素質のバランスが重要だ。
今度の首相に切れ味とバランス感覚を期待したいものだ。
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コメント
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スウェーデン鋼は昔から有名だ。うちの亡くなった親父はカミソリ研ぎの研究をしていて、顕微鏡まで買って、よく切れるとはどんなことかをやっていた。よく研げると、髪の毛がふれただけで、切れた髪の毛が遠くに飛んでいって視界から消えてしまう。髪の毛は毛根を上にするか下にするかで、切れやすさが違うが、切れにくい方向でも遠くに飛ぶようにした。ちょっと切れすぎの感もある。親父はまず砥石の整形からやるのだが、その音がうるさくて閉口した。今は替え刃式カミソリが主流で、それほどの切れ味を追及する時代ではなくなった。
投稿: 非国民 | 2011年8月30日 (火) 20時25分
非国民さん おはようございます。
触れただけで、髪の毛が飛ぶような切れ味のカミソリ:すごいですね。
今はプロも替刃式を使っていて、皮ベルトでカミソリを研ぐ光景は見ないです。
多くの刃物が使い捨てで、大工さんのカンナや機械工場の切削工具も刃先は交換式になってしまった。
投稿: 5513 | 2011年8月31日 (水) 10時11分
5513さん、切れすぎるカミソリは過剰品質だったのかもしれないね。ふつうのカミソリより深く剃れて、ヒゲが伸びてくるまでの時間が長いというメリットでしかない。昔のようにヒゲを剃るのに、手間暇がかかる時代ではなく、電気のシェーバでいつも簡単にヒゲが剃れる時代には過剰な品質なのかもしれない。なお、シェーバでもブラウンのような海外メーカはやはりいいんだ。それは白人は皮膚が弱いのに、ヒゲが固い。だから、性能がよくないと、肌が荒れたりする。日本人は皮膚は強いわ、ヒゲは弱いわで、シェーバの性能が低くても問題発生がない。やはり、困難な環境は技術を進歩させるね。
投稿: 非国民 | 2011年8月31日 (水) 22時17分
たしかにブラウンの電気カミソリは肌にやさしく深剃りが出来ますね。そのようが背景があったとは知らなかった。
投稿: 5513 | 2011年9月 1日 (木) 06時35分