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2011年9月30日 (金)

反転加算器のオフセット

OPアンプを用いた反転加算器は加減算器よりも頻繁に私は使う。しかし、多入力加算と言っても、たかだか3入力程度だ。

昔のことだが一度だけ、10入力程度の加算器を設計したことがある。

多入力反転加算器では、オフセット電流が各入力抵抗と帰還抵抗に分流されるので、利得1の加算器ならオフセット電流の影響は1/(n+1)倍に軽減される。

同時に、オフセット電圧の影響は(n+1)倍に増加する。普通は数Vの高い電圧レベルでの演算が行われるので、オフセット電流、オフセット電圧が問題になるような設計にはならないが、上記の効果は知っておいて損はない。

反転加算器では、加算の基準点がゼロVなので、入力の開放はゼロ入力とみなされる。このことは、アナログSWをOFFにするだけで、そのチャネルの信号を遮断できるメリットがある。その代わり、多数の入力の一部が遮断されるため、オフセット電流やオフセット電圧の入力数の変動が表面化しやすい。

反転加算器はセンサ回路のゼロ調整にも使われるが、ゼロ調整とスパン(感度)調整の干渉を回避するには、ゼロ調整機構の前段は固定利得のアンプでなければならない。ゼロ調整の後段で可変利得にするのである。

加算器あるいは加減算器は便利なゼロ調整手段であるが、よほど工夫しないと正負両極性の信号を扱わなければならないので、単電源動作化には工夫が必要である。

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