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2011年9月15日 (木)

広温度範囲アナログ回路

メタルキャン時代の素子が入手できたころ、アナログエンジニアは液体炭酸ガス温度(約-60℃)から+120℃で動作するアナログ回路を設計したことがある。短時間しか実施しなかったが+150℃でも動作した。

トランジスタのVBEは0.4V近く変動するとともに、パワー素子は定格の1/10程度までディレーティングした。悲しいほどの低減率である。全温度範囲ではhFEが10倍も変動する世界だ。

ICはμパワー品種を使い、極端な低負荷での使用だ。

もちろん内部のチップパターンも開封し、ボンディング材料・方法も確認、そして150℃で多数個・長時間の信頼性テストも実施した。150℃の環境では半年でエポキシガラス基板が焦げ茶色にまで変色するほどである。

基本的に一部を除いては低電圧、低電流の回路であったから、ダイナミックレンジの温度変化も徹底的に検討した。漏れ電流増加などにも種々配慮した。

なぜ、このような設計をしたかと言うと、屋外計器に使う回路であったので、-20~+80℃の環境に長らく使われることがあり、多少信頼性は悪くなっても、それを上回る広い温度に晒されてもよい計器を作りたかったのである。常用温度で問題なく、量産ベースで回路をまとめ上げるには、ばらつきも含めて、より広い温度範囲での動作確認することが必要であったからである。アルミ電解コンデンサは使用しなかった。炉の近くでは輻射熱により高温になる。日本でも冬場寒いところでは-20℃いかになる地域もある。

結局、最高使用温度+100℃の仕様で製品化された。今ではプラスチックパッケージが主流なのでもう作れないだろう。

頑健な回路の一つの条件は広い温度範囲でも確実に動作することでもあるだろう。

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コメント

周囲温度150℃の動作はすごい。ほぼトランジスタのジャンクション温度の最大値だ。もちろん、シリコンでの話だが。ということは、トランジスタでエネルギーを多く消費する動作は無理。
温度が低い方はトランジスタはなんとかなるが周辺部品がもたないことがあった気がする。
高温だと電解コンデンサは容量がどんどん減る。あるとき、基板の不具合ということで調べてくれということがあった。よくみると、基板の高温部のすぐそばに電解コンデンサがある。とても熱くなっていて、アレニウス則で計算しても、確かに短期間に容量が減るはず。そして原因は電解コンデンサの容量が小さくなって信号が通らないためだった。もともと、設計が悪くて基板上の部品が熱くなるうえ、その輻射熱で電解コンデンサが容量抜けすることがわかった。設計の悪いのはどうにもならないと思った。

基板の高温部の近くに電解コンデンサがあると、局部過熱による別の故障モードが存在します。だが、電源などではダイオードやトランスの近くにコンデンサを配置した方が校正の可し易いのも事実。
温度が低いと電解コンデンサは容量が激減することが多い。昔は、コンデンサのドライアップや液漏れなどが多発した。

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