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2011年10月31日 (月)

コンデンサ平滑回路

トランス絶縁コンデンサインプット形の整流回路は小容量(VA)だと起動時に何事も生じない。

しかし、数100VAの出力容量の回路になると、起動時の突入電流は非常に大きくなる。

数VA~数10VAの容量でも結構な突入電流が流れているのだ。

主な、制限要素はトランスの抵抗成分で、AC100V側と2次コイル側を1次抵抗に換算した抵抗でほぼ突入電流が決まる。

小容量のトランスを使用したコンデンサインプット整流平滑回路では、電圧変動率が比較的大きいので目立たないだけだ。

トランス絶縁形コンデンサインプット整流平滑回路で数100VAになると様相が異なってくる。

このクラスの変圧器の電圧変動率は小さく、起動時の突入電流に関連して種々の問題が起こる。

まず、整流ダイオードの過渡定格とコンデンサ量の兼ね合いで、ダイオードの選定に迷いが生じる。次に、突入電流が30Aを軽く超えてくる。抵抗を意識挿入しない限り、突入電流の影響が他の装置にも及ぶ。

AC100V直整流だと、突入電流が小容量でも大きくなるので、電源投入時には抵抗を挿入、その後半導体で、突入電流抑制回路の抵抗を短絡する回路を設けるのが普通だ。

アナログエンジニアは数100Vのトランス絶縁コンデンサインプット整流平滑回路を扱ったことがある。この時には、効率を無視して必要な抵抗をコンデンサの手前に挿入した。(泣き) 放熱フィンの能力に余裕があり、大型の抵抗をフィンに取り付けた。

突入電流抑制抵抗を短絡する時には、再突入電流が流れる。これも嫌な課題でありバランス感覚が必要だ。

単純に見えるコンデンサインプット形整流平滑回路でも、大容量化する時には結構種々の課題があるのだ。

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コメント

突入電流で思い出したが、ヒューズの設計は以外と難しい。突入電流の量と期間でヒューズを選択する。交流の場合、位相角により突入電流が変わるので、いろいろな位相角で試験しなければならない。最後には何回もいろいろ条件を変えて、突入でで切れないことを確認し、さらに異常な現象のときは必ず切れるようにしたと思う。

非国民さん おはようございます。
ヒューズの選定は難しいですね。実験的に確実に必要な時切れ、そうでない時にはきれないようにするのが難しい。基本的にはジュール積分を使うが、保護すべき回路の特性が、ジュール積分と熱時定数と照合できるほど判っていない。そこが選定を難しくしていると思う。

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