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2011年11月22日 (火)

トランジスタのスイッチング時間

トランジスタのスイッチング時間は、駆動回路次第で大きく変化する。データシートの条件より低インピーダンスで駆動すると高速スイッチングが可能になる。

スイッチング時間はバイポーラトランジスタでは、適当なベース駆動抵抗にスピードアップコンデンサを付加するとターンオン、ターンオフともに高速になる。IB=ICの条件で駆動すると、品種によっては著しい改善がみられる。

アナログエンジニアは1Wクラスのバイポーラトランジスタを用いた自励式磁気マルチバイブレータやパワーFETスイッチンング回路などでデータシート以上の高速化を経験している。

バイポーラトランジスタもFETも駆動回路形式の関係でターンオフ時間がターンオン時間より延びやすいがいずれの時間も短縮できると私は考えている。

実際に経験した事例では、自励式飽和形磁気マルチバイブレータでは120kHz発振でもスイッチング時間が目立たない程度や通常のパワーFETで20ns、1000V/μsまでできている。

私はデーターシートのスイッチング時間を読む時には、その測定条件に十分注意を払う。親切なデーターシートには駆動回路まで記載されているものもある。

データーシートの数値は条件付きの数値である。

駆動条件が変われば、スイッチング時間も、また大幅に変わりえるのだ。

そこまでの理解なくして、データーシートは読んだとは言えないのだ。逆にデーターシートに記載されていない条件で、スイッチング時間がどのような方向に変わるか予測できれば回路屋として、かなり腕の立つ人であろう。

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電子回路」カテゴリの記事

コメント

こんばんは、アナログエンジニアさん。
以前に、会社の同僚が壊れたパワーMOSFETを大量に持っていた。段ボール箱にどっさり。理由を聞くとFETが故障するのだという。負荷が増えると故障するということのようだった。その後、原因は負荷の増大によりターンオフ時間が長くなり、その結果、本来同時にはオンしてはならないFET同士がオンしたことだったようだ。原因がわかるまで、FETが段ボール箱いっぱいになっていたことを思い出した。

非国民さん おはようございます。
ターンオフ時間は駆動回路の関係で伸びやすいですね。同時オンは致命傷になる回路形式にはブリッジ回路やプッシュプルコンバータなどがあります。しかも、負荷条件でも変わるので、確実な設計には注意が必要です。

こんばんは、アナログエンジニアさん。
さすが、アナログ回路に詳しいですね。同僚の回路はプッシュプルコンバータでした。それにしてもですね、派手に壊してくれたものです。もう少し、データシートを読み込めば、推測できたと思うのですが。なお、その同僚以外にもっとひどいのがありまして、英文データシートだったので、読まずに設計したというのがありました。結果はいわずもがなです。

非国民さん おはようございます。
やはり、プッシュプルコンバーターでしたか。FETもバイポーラトランジスタもターンオフには駆動波形より遅れと回復時間がかかります。駆動回路が一番の勝負どころ。ここを失敗するとクロスカレントコンダクションが生じ、極短時間で素子が破壊します。

アナログエンジニアさん、お早うございます。
パワーMOS-FETのブリッジ(3KW程度)の障害を追跡したことがあります。ドライブ回路は、良く考えれていました。パルストランスで正負にドライブして、可能な限り早くOFFするような回路でした。が、時々FETが壊れる。過電流検出のロジックが、過電流とは無関係なクロックで動いていました。過電流を検出しても、非同期のクロックでは、運がよければ捕まえられる。このような回路でした。結局、過電流の信号で、ラッチするようにして対応しましたが、惜しかったですね。

UA709さん こんにちは
パルストランスを使うとSW速度は速くなりますが、ゲート耐圧を超えず十分駆動するには種々の回路的工夫が必要ですね。検討はしたが付加部品がおおくなり、私の場合は実使用に至りませんでした。

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