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2012年2月 7日 (火)

オペアンプのバイアス電流

オペアンプのバイアス電流の効果は、電子回路を学び始めてから早い時期に導入して説明しておく必要がある。理想オペアンプでは各部の抵抗の比は決まるが、それらの抵抗の具体的に決まらないからである。

オペアンプのバイアス電流IBは、オペアンプの入力段のトランジスタに流入あるいは流出する電流のことである。オペアンプの入力段の中身は差動増幅器であるが、それらの入力段には、小さいが有限の電流を必要とする。

オペアンプのバイアス電流IBの具体的な値は、バイポーラトランジスタ入力段を持つ品種の汎用品で、100nAのオーダーである。J-FET入力の汎用オペアンプ、秋葉原などで入手できるLF356などの品種では、バイアス電流IBの値はpAのオーダーである。

アナログエンジニアは、バイアス電流IBの効果を教授する時、多く、反転増幅器を題材にする。

反転増幅器を信号源VIとー入力端子に抵抗R1を接続、オペアンプの出力端子とR1の他端に帰還抵抗R2を接続する。その接続点aからオペアンプの-入力端子に流入する電流をIBとし、+入力端子は基準電位GNDに直接接続した形が、説明する上でもっとも簡単な構成であろう。他の要因は総て理想的なものと仮定し、仮想短絡が成立するとして以下のにように、IBを考慮した反転増幅器の特性を求める。

R1にかかる電圧はVIだから、R1に流れる電流Iは

I=VI/R1 である。この電流Iは、a点で分流し、IB分だけオペアンプの-入力端子に分流されて、キルヒホッフの電流則により、R2に流れる電流Ixは、 Ix=I-IBとなる。したがって、R2にかかる電圧は、オペアンプの出力電圧をVO(基準電位は0V:GND)とすれば、向きに注意して、オームの法則により、(0-VO)=(I-IB)*R2である。

したがって、-VO=(I-IB)*R2=(VI/R1-IB)*R2、

VO=-(VI*R2/R1-R2*IB)=-R2/R1*(VI-R1*IB)となる。

上式の意味は、入力電圧換算で、バイアス電流IBは、IB*R1の形で効いてくることが判る。

この事を知って、初めて、データーシートの、入力バイアス電流の意味を定量的に理解してオペアンプの選択の指針が出来る。

この説明法、アナログエンジニアが種々のモデルで、IBを手計算で解析して得た説明法である。

私が初心者であった頃も、現在も、この辺をきちんと解説してある文献、邦書はあまりにも少ない。私は、当時は相対的に高価であった、洋書をヒントにして自分の説明方法に至った。もちろん、自著の初心者向けの本ではこの方法+αを使って、説明することにしている。

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コメント

アナログエンジアさん、お早うございます。
バイポーラトランジスタで作った差動増幅器。色んな書籍でこの回路を見たことが有るけど、例えばNPNトランジスタなら、入力とグランドに接続した抵抗を通じてベースに電流が流れ込む。結果、ベース電位は、少々、負になる。バイアス電流と大いに関係する事柄ですが、この様なことを記述した書籍もあまり見たことがない。これに気が付くのにチョット時間を要した。C-MOSのオペアンプなら無視できるけど、、、。

UA709さん こんにちは
バイアス電流も含め、オペアンプの2次的性質をきちんと説明してある書籍は少ないですね。曲がりなりにも、素子の品種を選び抵抗値を決める工学の基本なんですけど。

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