半導体チップを見る
写真は、マイコンチップをあしらったネクタイピン。黒い部分は室温付近で色が変わる液晶だったが今では劣化して黒のまま。
メモリ部分は日光で虹のように輝く。半導体プロセスのルールが可視光時代の思い出の品。今でもたまに回路関係の方と会うときには使っている。読者のなかには、このタイピンがどのようなものか判る方がいるかもしれない。
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半導体チップのパッケージは今ではほとんどプラスティックパッケージでとなっている。以前は、メタルキャンのハーメティックシール品、その後はセラミックパッケージ封止の半導体も出た。
メタルキャンやセラミック封止の半導体は、鋸の目立てやすりやニッパーなどで強引に開封し、半導体チップを観察できた。
特に、トランジスタチップはパターンが大きく、チップサイズも適当なので、個人でもルーペなどで観察出来た。そして、パワートランジスタなどでは、王形のパターンを見て、これがベース領域か、エミッタ領域か、コレクタの引き出しはここか、など想像し、半導体プロセスの一端を垣間見ることが出来た。
今では、ジャンク品以外には、簡単に開封出来て、チップパターンを見ることが出来るものは一般の方では入手できない。入手できたとしても、デジタルICなどは微細化が進み、ルーペ程度ではパターンは見えない。
開封出来ても、パターンの大きさが可視光よりも小さいので、規則正しいメモリなどでも、美しく輝くことはない。
アナログエンジニアは、デジタルICの設計ルールが可視光程度の大きさであった頃、とある半導体工場を見学し、本物のマイコンチップをあしらったタイピンを貰ったことがあり、大切に保存している。
このような実物の半導体を見ることのできる時代に育った私は、技術屋として幸せだったのかもしれない。若い回路エンジニアの方は、もう個人レベルではこのような機会はほとんどないだろう。
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