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2012年2月19日 (日)

電池と電圧源

電池と電圧源は似て非なるもの、というか、抽象度が違う。

電池は乾電池や2次電池のように実際に形がある。そして、異なる極性で直列接続すると、電池を傷めるので、このような使い方は小学校ではやってならないと教えられている。それはそれで正しいのだが、電子回路で複数の電圧源を扱って、等価回路を解くときには障害になる。

子供たちが小さかった頃、実物の乾電池を2個正極性にし1個を逆極性にして、「電圧はいくらになる?」と問いかけた。

全員が「そんなことやっちゃいけないよ。答えは1.5Vと言いたいのだろうけど。」と口を揃えて答えた。

テスタで測れば、もちろん1.5Vになる。そのまま放置し電流を流しつずければもちろん液漏れを含む電池の損傷が生じ、電池動作する機器をも傷めることになる。

電子回路で使う電池マークは、理想化したDC電圧源の図記号だ。損傷することなく、他の回路に電流を供給することもできれば、他の電源から電流を受け取ることのできるDC電圧源で、その内部抵抗は考えない。DC電圧源のV-I特性を図に示せば、電圧軸に垂直な直線となる。そして、複数の電源を自由自在に接続することを許容する。もちろん、電圧源同士を直接、並列に接続することは許されない。

実物の電池マークと、電子回路で考えるDC電圧源とはその意味で大きく異なる。そして小学生の時の記憶が、電子回路における複数のDC電源を含む回路のの理解の妨げになっているケースにも少なからずアナログエンジニアはであっている。

先の電池の使い方は生活の知恵としては必須であるが、抽象化された電子回路のDC電圧源の概念とは異なる。そこが、電子回路の出発点でもあり、そのことを教える時には強調したいところでもある。

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電子回路基礎」カテゴリの記事

コメント

小さい時に変な教え方をすることで、
成長の芽を摘んでいくのは、
学校教育の算数・数学にもありますね。

そうならないように、学校の教え方とは違う形で教える人がいて、それらを競い合わせるようになったらいいのではないかと思います。

元二階澄花さん こんばんは。
電子回路工学の分野でも、大学の教科書は実務と大きく違っています。高校物理では、その基礎となる電気のところまでやる人は少数です。中学の理科は結構、難しく教えています。小学校の理科は、科学する感性を養っていません。教えることは他へん難しい。それでも教授者であれば、判り易く、本質をついた説明に努力して欲しいものだと思います。

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