フォト
無料ブログはココログ

このブログについて

  • 著作権の扱い方
    著作権はコメントを含めて投稿者に帰属します。投稿者本人が著作権をもち、責任も持つという意味です。 リンクはご自由にして構いません。 原則公開です。 批判も含めてコメントは公開いたしますが、営利目的などの記事は、管理者権限で削除することがあります。コメントは管理者の承認後、反映されます。 ただし、TBは現在許可していません。

著作

  • 共著:「次世代センサハンドブック」培風館(2008)、「マイクロセンサ工学」技術評論社(2009.8)
  • 連絡先
    私への講演、セミナー、技術指導などのご依頼はこちらまで↓ okayamaproあっとまーくyahoo.co.jp  あっとまーくは半角の@にしてください
  • 単独著
    アナログ電子回路設計入門 (1994.12)、コロナ社: 実践アナログ回路設計・解析入門 (2005.1)、日刊工業: オペアンプ基礎回路再入門 (2005.7)、日刊工業: ダイオード・トランジスタ回路入門 (2005.12)、日刊工業: スイッチングコンバータ回路入門 (2006.9)、日刊工業: これならわかるアナログ電子回路基礎技術 (2007.6)

専門とする事項

  • 電源を含む精密アナログ電子回路の設計・開発、およびその教育、技術指導。センサ・アクチュエータシステムの構築。電子機器の不良解析指導および再発防止指導。解析主導型設計の推進と回路シミュレータの実践的活用指導。技術的側面からのプロジェクト管理指導。

Twitter

新刊

  • 岡山 努: アナログ電子回路の基礎と入門!これ1冊

« フィールドスコープの選び方 | トップページ | 車載センサ »

2012年3月19日 (月)

計測無くして科学は無い

この言葉は眞島正市先生の本の冒頭に書かれている言葉である。科学者ならこの言葉の意味をかみしめて、肝に銘じて行動、あるいは研究・開発をするべきだとアナログエンジニアは考えている。

序文の3行だけを、引用させていただく。出典(1950)「計測法概論」、眞嶋、磯部著

「計測無くして科学は無い」と言われている。計測が科学特に工学上如何に重要であるかは上の一句に盡きていると思う.計測は内容的には計測方法,使用機器,結果の整理を含む.

---------------

私の工学技術の原点はこの言葉に尽きる。そして、恩師、磯部孝先生の講義をむさぼるように聞きいった。44年まえの事である。当時は出来の悪い学生であったが、この言葉通りに技術者としての道を、その後、私は歩んできた。

現在の研究者・科学者には、この視点が欠落している人も少なからず存在する。アナログエンジニアは、その様な方の発信する情報やデータを信用することは無い。

一例を挙げよう。ホットな話題である放射線計測。

ガイガーカウンター:放射線によるフォトンによる気体の電離パルスを測るもっとも簡単な計器。

フォトダイオード:特殊な構造をもつSiのpn接合を利用して、簡易的に被曝線量シーベルト/hを測ることのできる計器。接合の深さなどに依存して、吸収線量換算の指示が変わると私は認識している。いまや、大型の工具類を扱うお店で1万円以下で売っている。

NaIプラスティックシンチレータと光電子増倍管(フォトマル)を組み合わせて吸収線量を測定する。

Geセンサ:より高精度に吸収線量を測ることができると言われている。他にも測定方法は有るかも知れない。

科学者なら、測定機材を明示して議論あるいはデータを示すべきであろう。

当然、マスコミで測定法に由来する誤差以上の有効数字で報道されている。

冒頭の言葉をかみしめて、計測器が何を測っているか、どのような原理で動作し、その特徴は何か?と理解し、データを解釈しなければならない。

そして、計測の基本を学徒に教授すべきであるが、その感性をもつ教育者、教授者はあまりにも少ない。

『人気Blogランキング』の「自然科学」部門に参加しています。今日も貴重な応援の1票をよろしくお願いします。【押す】

« フィールドスコープの選び方 | トップページ | 車載センサ »

工学」カテゴリの記事

教育」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

2021年11月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30        

現在のランキング